モスクワで3月29日に起きた地下鉄連続爆破テロを受け、多くの日本企業が地下鉄やバスを使わないよう駐在員や家族に改めて通達した。だが、残る交通機関であるタクシーも安全でなく、使い物にならないのが悩ましいところだ。
およそモスクワでタクシーといえば非合法の白タクである。白タクは市内に5万台、その売り上げは年間10億ドル(約927億円)にのぼる。空港や駅に降り立てば、即座に人相の悪い男らが「タクシー、タクシー」と群がってくる。本来の乗り場に合法タクシーが止まっていることはない。
白タクはマフィア同然の世界であり、客の多い「縄張り」には当局も手を出さない。過去には業界正常化を訴えたタクシー会社社長が殺されるなど、熾烈な“戦争”を経て合法タクシーは排除されていった。
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